茨川から土倉岳(はぜくらたけ)、紅葉の茨川に泊る
2011-10-30
2011年10月29日(土)~30日(日) 参加者2名10/29 多治見6:00=9:00茨川林道終点 (テント設営) 土倉岳登山口9:55~第一鉄塔10:35~三差路
11:25~11:45山頂12:30~真ノ谷14:00~三筋の滝14:20~茨川集落跡15:50
10/30 茨川集落跡9:30=茨川林道入口
数年前、コグルミ谷から鈴北岳経由で真の谷に降りそこでテント泊をして翌日蛇谷出合から西南尾根を登って藤原岳に行った。その時蛇谷を見落としてどんどん茨川を下り、集落跡にたどり着いた。
紅葉真っ盛りの茨川にぽっかりと取り残された鳥居や集落の名残…やさしい空間が、ずっと心に残っていた。
今回は紅葉の山に行こうと思って、ふっとこの事を思い出し、かねてから登ってみたかった土倉岳も行こうと茨川テント泊を企画した。
国道421号が、石グレ峠を通らず永源寺へのトンネルが開通したので少しは近くなったと思う。心配なのは茨川林道がどれくらいダートなのか?
いろいろ調べて、この夏には土砂崩れもなおり全線開通しているもよう…
快適なトンネルを超え、さて林道入口は…意外にも出口から近くて一度は見落としてしまった。

R421から茨川林道へ入ったすぐの看板。高ばさみを持った2人連れが秋の収穫をしていた。

ダートな林道をゆっくりと40分あまり…終点に着いてホッとした。
ここに車を止めて茶屋川(茨川)を渡渉する。今日はなんとか渡れたが、増水時は無理かな…(長靴?)

八工山岳会の小屋。昔の分校跡らしい。綺麗に手入れがされていた。草むらに鹿の骨が形を作って並べてあった。

茨川小屋と看板がある。旧筒井邸。現名大ワンゲル部の小屋。
誰でも使って下さいと書いてあり、時々手入れにOBの方がみえているようだ。
明日はもしかして雨かも。素敵な囲炉裏もあるので、この小屋にテントをはって泊らせてもらうことにした。

写真中央の左に3体の石仏がみえるかな。ここから薄い踏み跡をたどって台地に出る。
古に茨川村の住民の方達が君畑へ通った道だ。

台地を下り小さな沢をトラバース気味に歩く。最後に沢を渡り山腹を尾根にむかって登る。

尾根に登ってしばらく行くと気持ちのいい痩せ尾根になる。

右手に特徴のある天狗岩と藤原岳。

送電線の真下に着く。
下にダートな林道と茶屋川がみえる。

正面に御池岳がみえる三差路には「御池岳」の壊れた道票があった。
土倉岳から稜線伝いに御池岳。こちらからも行ける。

土倉岳山頂。意外に広くて灌木の茂る気持ちのいい空間だ。
今日は晴天で陽のあたる所は暑い。
のんびりお昼御飯を食べていたら、御池岳から5人程降りて来る。
それぞれ別々で、君畑からT字尾根を登り、ノタノ峠から君畑へ戻るとのこと。
T字尾根はブナ林で紅葉が始まっていると言ってみえた。

気持ちの良い山頂。

黄葉が綺麗。

3等三角点。

青空に黄葉

山頂を着た道を戻り、三差路で今度は直進する。しばらくは尾根伝いに降りる。
突然大きなヘリポートが現れた。
すると、目線のむこうに黒くてまるい背中の生き物が素早く走り去って行った。
たぶん、いのしし…熊???
地図で確認するが、送電線の真下は薮が濃くており難い。
降りやすそうな斜面を辿って行くと、大きな尾根に出逢った。でも正面に藤原がみえるので、向きが違う。
さらに左手に向きを変えて降りる。ここは赤い葉もあり見渡すと素敵な所だ。
斜度の少ない沢があったので、下に真の谷も見えたから強引に降りる。

真の谷に降りる。

紅葉が綺麗だ。

三筋の滝。ロープのある高巻道がある。
以前は三筋あったのだろう。以前来た時は2筋あったように思う。

紅葉は始まったばかり。
夜は雲が出てきて星はみえなかった。
テントで寝た時、目をつむって真っ暗なのは当たり前だが、目を開けても真っ暗だった。
鹿が長く鳴いていた。近かったり遠かったり…
翌朝、雨が少し降った。
西南尾根から藤原へ行く予定だったが、すっかりその気は無くなり、持ってきたお餅を焼きながら、ゆっくり珈琲を飲んでまったりした。
最後に小屋の中を掃除して帰った。
小屋の中からみえた柿の木は何かの本に出てきたらしいが、やはり風情があり、昔の暮らしはどうだったのだろう…といろいろ思い描いたりした。
昭和40年に離村する最後まで電気の来なかった村。子供たちが学び遊び、冬は雪がどこまで積もったのか…
茨川を歩いていたら、岩魚が泳いでいた。
トンネルが開通して近くはなったが、荒れた林道をたくさんの車と人が入らないことを祈って。いつまでもこの自然が残るように…
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