雪訓 地蔵尾根から赤岳 …のはずが…
2015-11-22
2015年11月21日(土)~22日(日) クララ・ダンボ・ティンカーベル・デイジー・しんちゃん赤岳、冬季シーズン初めの訓練山行
1泊2日で地蔵尾根から赤岳山頂、文三郎尾根と、冬季シーズン初めの訓練山行を5名で行いました。
事前にどうもまだ雪がない!…ということはわかっていたのですが…
とりあえず、ボッカになるかもと覚悟のうえで、重装備で挑んだ。
11/21
おかげで美濃戸口まで車で入れた。車も結構多い。
南沢を通って、行者小屋まで向う。10時15分
まさかの荷の重みで汗をかき、持ってきた○○を置いてくるんだった~と後悔するが、すぐに連峰が見えて来るので、励みになる。
途中すれ違った登山者から話を聞くと、暖かく、雪も氷も無いと聞いてガックリ。

まったく雪のない登山道に飽きるころ、行者小屋についた。13時
行者小屋はすでにしまっていたが、テン場はそこそこの数のテント。松本県ヶ丘高校の山岳部の横にテントを張った。
高校生のにぎやかな声に、なんとなく元気をもらい、そんなに寒くない(けど風が冷たかった)テントの中でまずは乾杯。

小同心と大同心
いつか行きたいね

これからの山行の話に話題は尽きないけど、もう目が開けていられない人もいて、7時にはお休みでした(笑)
11/22
曇りの予報でしたが、展望が利いてまずまずの天気。
持ってきたアイゼンもピッケルもガチャも、雪が無いので出番は無く、ザックのひもをきっちり絞って軽々になって出発。7時10分
雪のないときも雪の時も登ったことがある地蔵尾根だけど、新しい階段になっていた。周りの崩壊が激しいような…
眺望は北アルプスまでとはいきませんでしたが、蓼科山まで見えていた。

稜線はやはりいつものように風は強く、時々少し体が持って行かれる。
夏の賑わいはないけれど、道の譲り合いをする程度に人はいて八の人気がうかがえる。
まあ順調に赤岳まで到着。8時50分
富士山も眺望できましたが、白いのは上部だけでした。


帰りは、赤岳初というダンボがもちろん中岳も初ということで、ティンカーベルと二人で中岳まで寄り道です。
クララとデイジーとしんちゃんは文三郎尾根をそのまま下ります。
途中で赤岳主稜線を登るパーティがいた。

中岳の方からは見えないので後でその話が出たときは見たかったと言っていた。

10時15分テンバ到着。
テントをたたみ、荷物をまとめて、ボッカ訓練のみできた山行のフィナーレです。
暑さが戻り、先ほどの強風がほしくなります。
13時30分終了で、10月ぐらいの山様のハイク登山と相成りました。

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空木岳~南駒ヶ岳周回
2015-10-17
2015年10月17日(土) ティンカーベルとその友達昨年南駒ヶ岳越百山を日帰り周回しており、その続きで空木岳南駒ヶ岳日帰り周回を今年の計画にしていました。
いつしか10月になってしまい、天気は一時的に少し崩れることが予想されましたが、この日しかないとばかりに実行しました。
昨年が日帰りというだけで、今回も日帰りにこだわっています。
単独行になることを覚悟していましたが、走ることが主体のスポーツレディに同行してもらえることになりました。
結局いろいろの対処課題が発生し、想定以上のかなりハードな山行となりましたが、その分充実した1日となりました。
同行者はそう思っていないかもしれません、お許しを。
6:20ウサギ平の登山口着。林道歩きでコースタイムよりは短いものの、1時間50分もかかりました。
出発時は漆黒の闇でしたが、明るくなっています。同行者のおかげで、退屈な林道歩きが気になりません。

途中これから行く稜線が見えるようになり、天気もまだ落ち着いているので、気がはやります。

木曽殿小屋まで来るといよいよ稜線、縦走の始まりです。
小屋はすでに閉まっていました。ここまで3時間20分ほどで駆け上がってきました。

空木頂上は池山尾根から来ている登山者で結構込んでいて、今までの静寂から変わってにぎやかになりましたが、これもまたよしです。

赤椰岳は名も入っていない棒だけのさみしい山頂でした。
南駒はまだ離れていますが、眼下に荻窪避難小屋が見えるので、すぐそばに感じます。
縦走中は1名の方とすれ違っただけで、ほとんど中ア南部を独占しています。

空木、南駒と岩場が続く稜線を縦走し、南駒まで来ればアルピニストとしては真骨頂なのですが、レディには少し手に余ったようです。
14時20分と予定から50分程度遅れています。下山が暗くなることは想定済みなのですが、暗いのは林道歩き位にしたいので、休むことなく下山開始です。
途中仙涯嶺、越百山をガスはかかっていますが、遠望できました。

南駒から伊那川ダムへの道は昔はバリエーションルートになっていたぐらいで、なかなか楽しいルートですが、レディには少し過酷でした。
そのうえ2600m付近から突然雷雨のような雷ヒョウで、もし雨だったら岩陰に避難すべきほどの量。
3mmぐらいの大粒であっという間に降り積もりました。岩稜地帯を抜けていてよかった。

残すところ林道までコースタイム40分(1合区間)のところで17:30となり闇の世界に。
暗闇で濡れた木の根や岩で滑るためペースがまったく上がらなくなり、ここからが長かった。
さら林道で道を失い30分ほどのロスとあきれるようなミスまでおまけになりました。

大粒大量のヒョウや、暗闇で濡れて滑る足元等に時間を取られ、あげくに少し林道で道を間違う等かなりの長丁場の山行になってしまいました。
結構集中力と体力を使ったことで、1日たった今、それに見合う充実感、計画を完了してしまったことからくる虚脱感に満たされています。
同行者には過酷な山行になってしまいましたが、お詫びしつつ感謝いたします。
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鍋倉山(揖斐) 親睦山行
2015-08-29
2015年8月29日(土) デイジー・しんちゃん・ティンカーベル・ダンボ・クララ・ミスバニー+Oさん
鍋倉山にて懇親会を兼ねた山行を行いました。
当初、木曽の風越山にて計画していましたが、天気の状況で急遽、雨がしのげる小屋のある、春日村の鍋倉山です。
出発60分前まで豪雨で、出発時もまだ雨が降っておりました。
ひたすら天気予報を信じて、懇親会だけ念頭に出かけました。
雨はやみましたが、ニョロ(ヒル)の大軍団の襲来と、低山の高湿度下での登り、足場の悪さ(全体に滑る山道、木材の間の悪い階段)で、たかだか数時間の登りでしたが結構こたえました。
出発はこれからの苦労を予想だにせず、安易な気持ちでGO!メンバー6名と客人1名での出発です。

雨は止んでいるのですが、汗が雨の代わりに滴り、足元は滑って気が抜けず、ニョロの来襲で暫し足を止めての応戦状況が続きました。

9合目まで来ると、まさに素晴らしい宴会場がありました。
乾いていれば外でよかったのですが、今回は管理が十分されている小屋の中で、鉄板焼きで盛り上がり。

頂上はまあ踏んでおこうかといった気分で、荷物無しで念のため。
中途半端な気持ちに呼応して、散策道みたいな小路が続き、東海自然歩道の峠といった頂上に到着。
記念撮影、カメラに少し水滴がついていたようで、運の悪かった方ごめんなさい。


帰りも滑って転んで、車まで戻ってみれば、ニョロの攻撃で多数が出血しておりました。
苦楽で記憶に残る山行となりました。
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舟山十字路~キレット・赤岳・阿弥陀岳~舟山十字路 周回
2015-08-23
2015年8月22日(土)~23日(日) ティンカーベル・デイジー・しんちゃん舟山十字路から赤岳周回(西岳~権現岳~キレット~赤岳~阿弥陀岳)
八ヶ岳を南側から登ってきました。西側より変化に富んでいて、面白かった。
舟山十字路から西岳をまくようにして1/4半周し、そこから延々と登りが始まります。なかなか疲れました。

青年小屋からは展望もよくなり(ガスがとりまいていましたが)、編笠山は縦走路から外れていることを理由にパスして権現岳へ。
なかなか刺激的かつアルペンムードの漂う山です。

権現岳の途中から編笠山を振り返り観れば、北の蓼科山、南の編笠山となんとなく八ヶ岳連峰の両端がこれらの山で閉じているような気持ちがしました。

もう少しで権現小屋。まだまだ先は続きます。意外と道は険しいので、飽きずに進めます。
権現山頂上は意外にこじんまりして、山容に比べてその存在感はあまりありませんでした。

キレットに入り、小ピークの登降が続きます。
このためキレット小屋は隠れて見えないのですが、前方には赤岳の姿がガスの中から圧倒的な大きさで迫っています。

キレット小屋キャンプ地から見た赤岳方面。
明日あそこを越えていくと思うと心は踊り、本日の疲れた体からは冷や汗が。
ところでこのキレット小屋はどちらからも鎖場を越えなければならない珍しい小屋です。

あくる日はガスの中を核心から始まります。
道は整備されているけれど、集中力は必要です。
ここまで来てやっと、岩に圧倒的に囲まれ、岩と接して自分を支えるという世界に至れました。
特に南アや八は森林限界が北アより高く、なかなか樹林帯から抜け出せないので、より貴重な気がします。
でもその場でここまで感じていたっけ。

赤岳は着いてみればいつものようにあっけなく、人も増えて騒々しい。
ところでここでいただいたサプライズドの冷たい梨は、孫悟空が食べた不老長寿の蟠桃よりおいしいのではないかと思うほどの美味でした。
ここまで担ぎ上げていただき感謝。
早々に阿弥陀に向かいます。ガスの中から行く手の中岳、阿弥陀岳が見えてきました。中岳前の鞍部まで来れば、穏やかな道になって来ます。

振り返れば赤岳の姿が。
この山ほど東西南北で姿が変わる山を私はあまり知りません。
北からは特出した笠のように。南からは針峰の連なりとして、西からは溶岩のドームのように。

阿弥陀を越えればあとはひたすら下りです。ゴーロが終われば、滑る土道を木の枝をつかみながら下ります。
ひたすら急坂を下り、穏やかな御小屋山を過ぎれば(とはいっても2136mありますが)、フィナーレは緑の小路の稜線と続きます。

南側からの八ヶ岳は初めてでしたが、なかなか刺激的でした。八ヶ岳連峰は南に行くほど手ごたえが強い山であります。
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南竜ガ馬場 (石徹白から白山稜線)
2015-08-09
2015年8月8日(土)~9日(日) ティンカーベル・山のお友達Sさん 
最奥の山(別山)を越えていきました。いい山です。これを越えても道はまだまだ続きます。
奥白山というような名前にすればもっとみんなが来るとも思うのですが、むしろ人擦れしてないところがいいのかもしれません。

中央下の小屋の集まったところがテントを張った南竜が馬場です。上が白山。
頂上の左下のふもと(写真中央上)に室堂が見えます。
同行者は歩く体力はあるけれど、人の1.5~2倍かかるため、1日の行動時間が10時間を大幅に超えます。
3日目は取れないため、白山までの時間はない!結局南竜が馬場の往復でした。
トレランの方に声をかけると石徹白、御前ヶ峰を1日で往復するといいます。2名の方にお会いしました。

残念ですが、白山の射程圏に入ったので良しとします。以前室堂から写した今回の縦走路です。
一度はここをという気持ちがあり、今回石徹白を訪れるチャンスがあり、気持ちに火が付きました。
一つ山を越えると新たなシーンの展開がありとても素晴らしい縦走路です。アブとブヨもいっしょですが、いつも多くの高山植物の群生に囲まれています。
白水湖と三方崩れ山のシーンは飽きません。

北アルプス全体も俯瞰でき、今奮闘している仲間があの北鎌にいるんだなあと思うと感慨もひとしおでした。
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室堂から大日岳
2014-10-12
2014年10月11日(土)~12日(日) 参加者 デイジーとしんちゃん10/10 多治見22:00=立山駅P2:00
10/11 立山6:30=7:35室堂7:45 ~ ライチョウ沢8:20 ~ 新室堂乗越8:45 ~ 奥大日岳10:30
~ 七福園12:00 ~ 12:15大日小屋12:20 ~ 12:35大日岳13:00 ~ 大日平小屋15:00
10/12 大日平小屋7:00 ~ 登山口8:45 ~ 称名滝見物
9月の連休に剱の北を歩いた。
その時対面にあった大日岳。
今年の春あそこから大日平へ滑り下りた。
その時お世話になった大日平小屋に泊まりに行こうとこの山行を決めた。
連休初日の立山駅。
当日朝、家を出たのでは近くに駐車は無理だろうと前夜発で出かけた。
駅から近いところに停めることができ、仮眠。
翌朝は切符を買うのも並ぶ。
少し予定より早いケーブルカーに乗ることができた。

なので、予定より10分早く室堂に着いた。
ここで美味しい水を汲んでいく。
今日はのんびり登山道を歩くので、いいところで美味しいコーヒーを飲むつもり。
あの稜線を歩く。

みくりが池も空の青が映って綺麗

地獄谷

ライチョウ沢テンバが見えてきた。今年の初滑りにはここで泊まれるかな

新室堂乗越に着いた
奥大日 中大日 大日と遥か遠い

立山の方
地獄谷の噴煙が見える

今日はこんなにいい天気なので、もうどこもかしこも見える。
奥大日岳にもうすぐ
こんな高い所に、池。

剱

山頂でしばらく休憩
剱や3週間前に行った北方稜線、毛勝山までがだんだん見えてきた。

中大日と大日岳 もうすぐだね

こんな池が登山道にある。
10年位前に反対方向から歩いた時の記憶があいまいで、こんな池あったっけ?って。

中大日まではこんな鎖がところどころに。
でも、この鎖だけはなんか変だ
鎖で降りることはしない。なぜなら登山道は隣にあって普通に登れる。何のために付けた鎖なんだろう?

少し岩場を登ると七福園
なんでこの名前?
と考えたんだけど、7つの山がここから見えるからかな?
とてもいいところだ。デイジーが「ここはテンバにいい」なんて。

七福園からほどなく池が…落ち葉が秋!って感じでいい。

大日小屋の前は風の通り道で寒かった。
とてもガスを使う気になれず、そのまま大日岳へ。
大日岳までの登山道も風があって寒かったが、山頂に着いたら反対側の斜面はぽかぽか陽気。

ちょうど12時だし、ここでゆっくり珈琲タイム。
鍬崎山の方は雲海だ。
早乙女岳とか前大日とか、また雪のあるときに来てみたいね。
1時に出発。
毛勝三山からブナクラ峠、赤ハゲ白ハゲ、そして池の平山、そして剱…
こちらから見るあの山々は、私の一番の山。

大日小屋の鞍部を越して下降
風は収まり日差しが照りつけ…暑い暑い…
今日一番の大汗をかいた。

3時に小屋に到着

今日の宿泊客では3番目の到着。
お風呂を頂いて、部屋でのんびりしていたら、こんな夕日に…

今夜の御馳走です

翌朝、のんびり朝ごはんもいただいて7時に出発。

鍬崎山も紅葉です

長ーい木道を歩き、紅葉もどんどん多くなって…

振り向いた大日岳の方も陽があたって綺麗でした。

牛首辺りから紅葉はまっ盛り。

8時43分に登山口。
9時半のバスにはまだ時間があるので、久しぶりに滝見学に。

のんびりゆっくり山を楽しんできました。
梅太郎君(小屋のオーナーの息子さん)のお顔が見れて良かったわ
お世話になりました。また行きますね。
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鳩吹山の八ツ峰
2014-09-30
2014年9月30日(火) A名人+Aさん+お友達+Yさん しんちゃん我が会に入会希望の方がいるからと、Aさんから連絡があり、鳩吹山で会うことになった。
A名人の知り合いということで、今日は一緒に鳩吹を歩くことに。
今頃咲く花がこの晴天続きで見に行けるということで、A名人の後について行く。

川の水位が下がって歩けるようになった河原
これは、「おおけつ」といって、岩のくぼみに石が入って川の流れでくぼみの中でくるくる回りだんだん大きな穴になって出来たもの。中に漬物石の様なまあるい石が入っている。

ここはさらにたくさんの石が。だんだん小さくなって穴は大きくなって深くなって…
自然ってすごい!

あおやぎばな という。アキノキリンソウの背丈が小さいバージョン

きい(紀伊)いとらっきょ まだつぼみで咲くと紫の花が。もう少し先だね

顔を上げると絵葉書の世界


なめらだいもんじそう 岩場にぎっしり咲いていた

ここは昔の船着き場だそう。もう崩れているけど、確かに入り江になりそうなところだ。

ここまでも滑りそうな岩場を歩いたり飛んだりしてきたけど
ここから山の中に分け入って行く。
少し行くと見晴らしのいい岩場
少し休憩…
今日は日差しが強いから日陰の休憩場所を選んだとか(A名人)
そして、再び山の中へ
あ、ここはあの沢のところから下ったところ!と知った場所へ来た。
そして、また知らない斜面に急降下。
5m位ザイルを使って降りる。
そこには、これ


まぼろしの滝
壺からはゴルジュになって…
降りて行くとゴルジュの先の川に流れ込むところ

ここにもおおきな「おおけつ」が…なかには漬物石のような石がいっぱい

再び急登り

岩の斜面をへつって登って行くとてっぺん 第一の岩

見上げると遥か高みにとんがった岩が。
亀岩
あの岩までキレットもある岩登りが8つあるから鳩吹の八ツ って言うそうだ

2つ目のピークの岩

3つ目

4つ目

5つ目

6つ目

7つ目

そして最後の8つ目亀岩が見える
ここまでも岩場の登りが続いてスリリング
なにせフリーで行くので岩も脆いので。でも面白い

そして亀岩


木曽川沿いの岩の尾根にある8つの岩
あっちからでもこっちからでも、好きに登っていいけど、気を付けて。
なーんて、まだまだそんなところはこの山の中にはいっぱいあるみたい。
でも、ほんと気を付けてね。
この後は平和に車のところまで戻りました。
最後に出会った花。 つるにんじん

A名人楽しかったよ。またお願いします。
花はそこで咲くからかわいい、綺麗。
大切にしてね。
途中で見た御嶽の噴煙…
きゅんとなる心
早くみんなが家族の元に戻れることを祈って…
そして、捜索活動をされている方々の無事を祈って…
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剱岳北方稜線 赤谷山~池平山~剱岳~早月尾根
2014-09-22
2014年9月20日(土)~22日(月) デイジーとしんちゃんずいぶん前に初めて剱岳に別山尾根から登った時、ザイルやピッケルを持ったパーティに出会った。
どこに行くのかなと思って聞くと「北方稜線」
言葉の響きが良かったのか、それからいろいろ調べた。
剱から池の平山に行きそこから赤ハゲ白ハゲ、赤谷山、毛勝三山を経て遠く日本海の方まで…
長大な尾根は、調べれば調べるほどそれは私の中で憧れと夢となって膨れて行った。
しかし…
どんなものか…
それからずいぶん時がたって、クライミングや沢や藪山も行くようになった。
夢を実現させようと、初めに大猫山から入り猫又山、毛勝山と行ってみようと、出かけた。
結果は最初に取りつきを間違え赤谷尾根を登って激藪に悪戦苦闘して、仕切りなおして次の日大猫山から猫又山まで行った。しかしながら、猫又山の草原のテント泊に大満足して終わった。
次に、数年たって同じ9月に再び大猫山から入り毛勝三山ピストンを試みた。
とても暑い9月で、水が足らないのと藪に時間がかかって毛勝山の手前までで引き返した。
3度目は4月末に猫又谷から毛勝谷へ周回。やっと毛勝三山を踏むことができた。
それは、今年のことだった。
ブナクラ谷から剱まで
今回はこのルートを歩く。
赤谷山・白萩山・赤ハゲ・白ハゲ・池の平山・剱へと、歩く。どんな景色に出会えるのか!
9/20
多治見を3時に出発。馬場島の駐車場に7時に着いた。
帰りのこともあるから降りてきた辺りに停める。

林道を40分位歩くと工事中。
以前はなかった景色だ。

2時間位登って戸倉谷で水を補給。できればここの分で3日間過ごしたいと思うとずっしり肩に食い込んできた。
ブナクラ峠が見えてきた。

11時50分 ブナクラ峠
さてこれから未知の世界へ

踏み跡ははっきりしていて藪はあるものの歩きやすい。

藪が濃くてもところどころ赤テープもあって、良く登られている山だと感じる。

大きな岩が右手に見えてくると段差が激しい切り開き。重荷がこたえる

最後は猫又山のような草原

やっと赤谷山。すでに15時。
今日のテンバの予定の白萩山の向こうのコルにいつ着けるやら…

ブナクラ谷で追い越して行った若者2人はもう着いたのかな?
白萩山や赤ハゲ白ハゲ


白萩山は藪だった
この後良く滑る草付きを下って藪と格闘して、下に見えるコルまで下った。

ちょうど草が寝ているところにテントを張る。
追い越した2人連れと単独の人は少し上に張っていた。

夕焼けも満天の星も、この場所で見れたことに大感謝の夜だった。
9/21
今日はさらにハードな一日になる予想
5時まだ暗い
赤ハゲ白ハゲのシルエットが素晴らしい

後立山

少しヘッデンを付けて歩く
明るくなって来た方を見るとテン場としたコルが見えた

毛勝三山

行く方

右手に剱が見えてきた

どこをどう登るのか?
なんとなく踏み跡がある時と全くわからずそれなりに稜線を行くと歩けるときと激藪に悪戦苦闘するときの繰り返しだ。

赤ハゲを越えて、剱・池の平山が見えた

カッパを脱いで歩きだす。基本稜線を。

振り返って、白萩山、赤谷山、毛勝三山

ピークがいくつかあってどちらかを巻くと先に行ける

草付きは気を付けないと思わぬ大滑りになってしまう

激藪から抜けだすと絶景だ

池の平山 どこを登って行くのか?

稜線も藪だが、まだ歩きやすい

白ハゲから草付きを下って行くと岩の下りに来る
他に行けそうなところがないのでこの岩を下ることに。
ロープを出して懸垂した方が良かったかもわからないが、まずはフリーでデイジーが降りて行った。
そして、私。

下ってから離れてカメラに収めた。
けっこうしぶい下りだった。

大窓が見えた

歩きだして5時間半
やっと大窓。

後立山

先行の若者2人が大窓の頭に登って行くのが見えた。
大窓の頭はそこそこ安定したところだった。
ガスが出てきて池の平山を探す

池の平山 険悪な顔



ガスが少し切れて南峰がみえた
さらに険悪だ

行けそうなところを探りながら行くと行き詰った。
目の前にピンが打ってある。新しいのと古いもの。
ちょっと重荷を背負って登るには岩が立っているのでザックを降ろして、ハーネスとヘルメットを付ける。
ザックも落とさないように縛り、自己ビレーも。
デイジーが空身で私のビレーで登って行った。とたんに落石!
私のヘルメットに8センチ大の石があたった。
ヘルメットつけてて良かった…
次にデイジーのザックを上げるのだが、岩が少しハングしているのと上が落石の宝庫なためなかなか難しい。
やっと、何とかあげて、次に私。
あとでザックだけ上げるのは難しいし、もうひとつあげるのも大変だから、担いであがることにした。
デイジーに引っ張ってもらいながら、なんとかクリア。30mザイルで良かった。
その後は藪と草付きの踏み跡を登ると…

池の平山だった。

以前池の平小屋方面から登った山
さて、時間は5時
今日は小窓までの予定なんだが、このままいくと暗くなってしまう。
テントが張れそうなところを探すが、なかなか…
山頂を少し下って登山道に張ることにした。
真ん中だけ平。
でも剱が見える特等席だ。

暗くなって晩御飯を食べていると足音が…
登山者かと思い「すいません。通れますか?」と聞くと、「僕もここでビバークしたいのですが、隣にテント張ってもいいですか?」と。
どこから?来たの…
9/22


朝焼けに染まった毛勝三山と池の平北峰

そして剱

今日も元気に?出発だ。

昨夜隣のテントの若者は、源次郎尾根から剱を下って池の平まで来たそうだ。
今日は阿曽原温泉目指して行くそうで、温泉という響きにふらふらしてしまった。
小窓の雪渓を下に見ながら渋いトラバースをし、滑落しないよう木をつかんだり草をつかんだりしながら、途中から稜線に上がった。
稜線に上がると踏み跡があって、そのまま小窓までの激下りをモンキー下りで降りる。

フイックスロープがあるところはそっと持ったり岩や木を持ったりしてかなり下ると、小窓に着いた。
小窓の雪渓を登ってきた登山者が見えた。

8時やっと小窓に着いた。


小窓からは良く踏まれたところを登って行く。
振り向くと池の平山。あのリッジを下ったんだ。

ずいぶん登った。後立山が遠く見える。

途中で剱から来た単独の方にあった。
雪渓を渡るところがあるよって。一応軽アイゼンを持ってきている。
10分位行くと問題の雪渓。
陽の当たっているところは少し緩いのでいいが、日陰はつるつるだ。
軽アイゼンは出さずに、つるつるはそっと置きながら、ストックでなんとか渡った。

そのまま少しトラバースすると、途中で矢印のある大岩があったのだが、デイジーがトラバースの矢印だろうと言うのでそのまま行くとケルンがあった。
その先はこんなガリー

ここにガリーを登る記録はなかったはずだったので、頭の中は???だったんだけど、他に行けそうなところがない。
ケルンに騙されて?ガリーを登ることになった。
落石も浮石もプチクライミングもありの、ここが池の谷ガリー?と思うほどのガリーだった。
途中で、あの大岩についていた矢印で大岩の上に行くんだったんだ!と思った時は引き返せないので、そのまま登った。
1時間も登ったらコルに着いた。
小窓の王のガリーだった。

やっとコルに着いた。
剱からの登山者とすれ違ったが、「こんなところ良く登ってきたなぁ」という声が聞こえた。(必死だったわ)

小窓の王から、池の谷ガリーが見えた。あんなところ登れんの?

ザレザレの斜面を下って行くところで、三の窓とガリーが見える。

三の窓から少し左の木の中に入り、ガリーに出る。
浮石の斜面を登って行く。

途中で左のすみにいたら、突然真ん中の中くらいの岩が周りの石や岩とともに崩れて流れて行った。
不気味な落石の大きな音とともに。
真ん中にいなくて良かった…
ガリーがやっと終わって池の谷乗越

すぐに岩場が…

岩場をフリーで登って行く。手がかりも足掛かりもあるので難しくはないが、高度感と垂直が怖い。
登ったところは安定した広場。池の谷尾根の頭
八ツ峰がバックに

岩場を下ったり登ったり

長次郎谷右俣

長次郎の頭がそびえたつ。まだまだ先は長いね

岩場を巻いて行くと、残地ロープのあるところに来た。
30mザイルで行けそうなので、新しい方の残地シュリンゲを使ってザイルを垂らした。

もうそこからはとても歩きやすい岩場を登って行く
左俣
2人のクライマーが谷を登ってきた。

安定したガレ場を登って剱へ

もう少しで山頂

やっと、山頂
すでに15時25分
朝から10時間行動だ

今日は早月のテンバまでの予定に変更した。
途中で2人のクライマーに追い越された時、「今日はどちらまで?」「早月小屋まで明るいうちに行けたらもう降りようかなと思って…」
そこ言葉に、デイジーも思っていたを言葉に。
「おれらーも降りようか?」
2300メートルの下りをすでに10時間歩いていて行くの?
でも、降りないとビールも温泉もないね…

雲海が綺麗とか、剱尾根が夕日に赤いとか、言ってるうちはまだ良かった。

富山湾と街の夜景をずいぶん見て

真夜中に馬場島の車に戻った。
なんと、18時間位の行動
後30分位のところで、下から来た登山者(御来光登山)に会ったら、私達もびっくりしたけどあちらもずいぶんびっくりした見たい。
そりゃそうだよね…
無事で良かった。真っ暗になってからは滑らないように転ばないように余計に時間がかかった。
若者たちが超スピードで通り抜ける北方稜線
私にはそんな芸当はできないけど、なんとか歩きとおせた。
ブナクラから池の平山までは本当に静かでいい山だった。
自分たちで歩くところを決め、歩き、困難なところは工夫(ザイル)して、楽しかった。
岩と草原と藪。
そして満天の星。
剱の山域に入ると人も多くなり静かな山ではなくなったけど、また違った楽しさがあった。
こんな山がやっぱり好きだ。
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宝剣岳から三ノ沢岳
2014-09-08
2014年9月8日(月) デイジーとしんちゃん中国の出張から帰ったデイジーと久しぶりにハイキング
前に山友達の位牌のつもりでこっそり置いてきたプレートがちゃんとあるかということもあって、宝剣岳に。
今日は平日なのにけっこう来ている。
それでもこのシーズン、まだ少ないかな。
いつも綺麗な姿で出迎えてくれる宝剣岳。8時10分出発

乗越に8時40分
少し登って、乗鞍が綺麗だ。

宝剣に行く途中のところで、お参り
今日は旬の梨と大好きなビールを持ってきたょ

9時5分に宝剣岳に着いた。

今日は爽やかな天気なんで三ノ沢岳まで足を延ばそう
やっぱり秋なんだね。とうやくりんどう

遠く南アルプスと、富士山 真ん中にちょこんと。見えるかな?

分岐からほどなく下は伊那谷。このカールにお花がいっぱい咲くころこの沢を詰めて来たいものだ。
または、滑り降りたいかな?それは雪のあるとき。

11時15分。着いた


ここから奥三ノ沢への踏み跡はあるけど、どこまで?風越から来てみたいものだ。いつかね?
山頂から少しもだったところのこの大岩
たいらくて見晴らしのいい岩なので、ここでランチタイム

12時に出発
途中こんな綺麗な秋も見つけました。

2時15分 神社に戻りました。

6時間ほどの周回コース
ちょうどいい気温で、眺めも良くて、いい山でした。
お参りができたから良かった。
また、今度は雪のあるときに来ますね。
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明神岳東稜
2014-08-31
2014年8月30日(土)~31日(日) 参加者 ダンボとドナルド天気:くもりのち雨 曇りのち晴れ一時雨
8/29 多治見22:00-(車) 沢渡駐車場
8/30 上高地5:38~明神池~上宮川のコル8:30~ひょうたん池~主峰東稜ラクダのコル(ツエルト泊)
8/31 ~主峰~明神5峰~西南尾根~上高地-沢渡-(車)-多治見
〈1日目〉
前日22:00にドナルド宅に集合し、できるだけ沢渡に早くたどり着くようにして沢渡の駐車場で仮眠をとる。
朝4:30に起き、朝食をとっていたところを、始発のバスが目の前を通り抜けて行った。
朝の食事もそこそこにして、身支度をし、沢渡大橋のバス乗り場に向かった。
バスが出ていったばかりなので、タクシーの安くしておきますの声につられて、「お願いします」と言ってしまいました。
でも安くしてもらえたのは、この日は客が少ないのでしょうね。
運転手さんに行先を聞かれ、「明神まで」と答えると、観光登山客と間違えられ、丁寧に上高地の概要を説明していただけました。改めて説明を聞くと新鮮な?感じがしました。
心配していた天気は曇りのち午後にわか雨という予報でしたが予報よりもかなり良い天気となりました。

明神岳の稜線も、よく見えます。 6:23

6:35 明神到着
明神橋を渡って養魚場跡を横切り,登山口に入る丸太橋を渡るのですが、この橋が曲者で、前日の雨で程よくスベスベで、落ちたらずぶ濡れになることは確実なので、ものすごく緊張しました。これがある意味、今日の核心部!?でした。
登山道に入ると、踏み後もしっかりしていて、迷いそうな要所にはペンキでしるしが付いていました。
おかげで、ひょうたん池までは問題なく行けました。

上宮川のコルは、コルらしくないコルで、この辺だろうなって感じでした。ススキの穂も見えます。秋なのですね。8:30

さらに高度を上げていくと、長七の頭が見えてきました。ガスさえ切れれば、もっと眺めがいいのですが、雨が降らないだけでも幸運だったのに、でもここからの眺め少し期待したいただけに、少し残念。8:42

その代わりにお花畑は、とてもきれいでしたよ。

ひょうたん池直下の最後の登り。地面から水が浸みだしています。 10:23

ひょうたん池到着 10:29 やはり、ひょうたんの形です。でも水は飲めそうにもありません。10:32
少しここで休憩し、今日の本当の核心部の階段に取りつきました。ここからは、踏み跡がたよりです。慎重に高度を上げていきます。


今日の核心部、階段です。いろんなブログでは、草付でいやらしいという話でしたが、困るほどではありませんでした。12:00 それより、階段を抜けた後の小ピークまでの急登の厳しいこと。
いったいいつラクダのコルに着くのか、いやになりました。


やっとの思いで、ラクダのコルの到着したのが、15:30
早速ツェルトを張りました。そうしたら空からポツポツと雨が降り出しました。しかし、今日の雨の降り方は優しく、小雨が降ったり止んだりという具合でした。
写真の通り、ガスが立ち込めているので、バットレスの全容は、はっきり見えません。夕飯を食べてシュラフカバーにくるまって早々と寝ました。

〈2日目〉晴れ
曇りだと思っていた2日目ですが、朝のうちは曇りでしたが、次第にガスは時より切れて、晴れ間が見られるようになりました。
しかし、ガスは多めです。登攀具をつけてスタートです。最初の取りつきはトラバースと草付です。トラバースした後の一手が少しいやらしいですが、あとは問題ありませんでした。リーダーにリードをお願いしました。2Pはフェース核心部です。岩がぬれていて嫌な感じでした。でも、乾いていればフリクションで問題なく行ける所だと思いました。
明神主峰に到着8:45

主峰に到着後は、いったん2峰のコルまで下り、再び登り返しが2ピッチありました。
その後は各ピークを巻いたり、通過したりで順調に降りました。
5峰からテント場に降りる所で、少々迷いましたが昨年の記憶を頼りに無事通過し、南西尾根に取りついて下山しました。森林帯に入るとスコールが降ってきましたが、それもすぐに止みました。
天候が心配でしたが、とても幸運な2日間でした。

南西稜下りにて12:27

ダンボの体力切れのため、大幅にペースダウン(><)
やっと下山しました。16:57

今回は、またまたリーダーにおんぶにだっこでしたが、少しだけリードができて少しだけ嬉しかったです。当初は、つるべでと思っていたのですが・・・・・まだまだです。もっと経験を積み重ねて、自信をつけていきたいと強く思いました。
リーダーありがとうございました。
文責:ダンボ
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